扇遊・鯉昇・喜多八 三人会〜睦会がやってきた

横浜にぎわい座にて

三遊亭たん丈 「牛ほめ」
柳家喜多八  「噺家の夢」
入船亭扇遊  「花見の仇討ち」
仲入り 
瀧川鯉昇   「茶の湯
柳家喜多八  「ぞめき」

月曜日の横浜、雨降り。それも影響してか六分の入り。個人的にはいい面子だと思うのだが、平日のにぎわい座を埋めるにはちょいと地味か。

喜多八。「噺家の夢」は寄席向きの軽いネタ。この日は前から4列目という至近からの鑑賞で、喜多八が作る小さな表情までよく分かる。微妙なニュアンスを伝える控えめな演技の合間に時折入る大げさな驚きの表現が何とも可笑しい。

扇遊。「花見の仇討ち」はこの人の明るい芸風によく合っている。にぎやかで楽しい一席。

鯉昇。この日一番。鯉昇がこんなに上手くて面白いとは迂闊にも知らずにいた。明るく柔らかな鯉昇の語り口は、この噺にぴったり。根岸の里の侘び住まいの雰囲気が漂ってきた。
古典の型をきっちり守りながら、オリジナルの爆笑クスグリをほどよく散りばめていて、聴かせる技と笑わせる技のバランスが絶妙。この人をもっと聴かなきゃと思った。

喜多八。一席目が軽い噺だったので、トリで再登場かなと期待してたらたその通りの流れに。若旦那の妄想が行き着くところまで行ってしまった「ぞめき」に拍手。